【薬剤師が分かりやすく解説】AGA ガイドライン ~病態編①~

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はい!よろしくお願いします。

今回はAGAの『病態』についてご紹介します。

語句説明から入ります。

病態』とは【病気の状態。 病気の状況。 病気の具合。 病的な状態。】(引用:Webio) のことです。一般的に『その疾病の病態は~』という場合は、その疾病の標準的な症状や経過を示すことが多く、標準治療を規定するガイドラインでは必ず病態についての記載があります。

勿論、AGAガイドラインにも病態についての記載があります。

要約すると、

①男性ホルモンは骨・筋肉・髭、胸毛を成長させるが、一方前頭部や頭頂部に関しては軟毛化を促進する。

②髭や前頭部,頭頂部の毛乳頭細胞(髪の根本の細胞)に運ばれたテストステロン(男性ホルモン)は、更に活性が強いジヒドロテストステロンに変換され薄毛の原因となる。

・・・・・

これは男性ホルモンが頭髪に及ぼす影響について書いてあるだけですね、、、

という事でAGAがどういう症状でどのように進んでいくのか分かりやすく解説をしていきたいと思います。

病態については2回に分けて書いていきます。

今回:発毛と脱毛のサイクルについて

次回:脱毛の様式について

発毛と脱毛のサイクルについて


あまり詳しくなかったので調べてみると、どこのサイトにも同じことが書いてあります。

髪には『成長早期』⇒『成長中期』⇒『成長後期』⇒『移行期』⇒『休止期』⇒『成長期早期』⇒・・・・といサイクルがあります。

通常のヘアサイクルは下の図の通りです。

引用:くすりと健康の情報局 by 第一三共ヘルスケアHP

『成長期』、『移行期』、『休止期』の中で一番期間が長いのは成長期であり、髪全体の9割が成長期の状態です。成長期は髪を丈夫に太く育てる非常に重要な期間であると言えます。

この一連のサイクルは4-6年と言われています。なので髪の寿命は4-6年という事になりますね。予想以上に長くて驚きました。

続いて下の図はAGAの髪のサイクルです。

引用:くすりと健康の情報局 by 第一三共ヘルスケアHP

ご覧のように、『成長早期』の段階で『移行期』に入っており、ヘアサイクルの短縮が起こっています。

ヘアサイクルの短縮が起こると、細い髪が多くなり、頭皮における髪の密度が低くなり地肌が見えるという悪循環が生まれます。

ガイドラインでも触れられているように、この悪循環を生むのが『テストステロン』という訳です。

テストステロンは毛乳頭細胞(髪の根本の細胞)に運ばれ、活性の強い『ジヒドロテストステロン』に変化して、髪の成長を止め、ヘアサイクルが短縮されます。

AGAのヘアサイクルは『数か月-1年』と言われており、通常『4-6年』と比べると明らかに速いですよね。

今回はAGAの病態①という事で、ヘアサイクルについてご紹介をしました。

通常のヘアサイクルとAGAのヘアサイクルを見比べると一目瞭然ですね。

薄毛に関しては、テストステロンが悪さをするという事もご理解いただけたかと思います。

今後取り上げますが、テストステロンをターゲットにした薬剤も多いです。ぜひ今回の内容を理解して貰えますと嬉しいです。

それでは、引き続きよろしくお願い致します。

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