【薬剤師が分かりやすく解説】AGA ガイドライン ~治療編~概論

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こんにちは。はぎちゃんです。

それでは進めていきます。

ようやく『治療』までたどり着きました。

治療の中心は薬物治療になりますので、専門領域に足を踏み入れることができました。

今回は概論からご紹介します。

分かりやすく解説していければと思っております。よろしくお願いします。

まず、ガイドラインにはどのような治療をしていけばいいのかという『クリニカルクエスチョン(CQ)』があり、AGAのガイドラインには14項目定義されています。

初めに全てお示ししますと、下の表になります。

CQ1フィナステリドの内服は有用か?A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
CQ2デュタステリドの内服は有用か?A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
CQ3ミノキシジルの外用は有用か?A
CQ4植毛術は有用か ?自毛植毛術は
B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
人工毛植毛術は D
CQ5LED および低出力レーザー照射は有用か?B
CQ6アデノシンの外用は有用か?B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
CQ7カルプロニウム塩化物の外用は有用か?C1
CQ8t- フラバノンの外用は有用か?C1
CQ9サイトプリンおよびペンタデカンの外用は有用か?C1
CQ10ケトコナゾールの外用は有用か?C1
CQ11かつらの着用は有用か?C1
CQ12ビマトプロストおよびラタノプロストの外用は有用か?C2
CQ13成長因子導入および細胞移植療法は有用かC2
CQ14ミノキシジルの内服は有用か?D
引用:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

本ガイドラインでは女性型脱毛症も定義されていますが、まずは始めは男性の治療に限局して解説していこうと思います。ただ、髪は女性のシンボルですし、大切な領域だと思いますので、今後触れていければいいなと思います。

続いて右欄のアルファベットと数字の組み合わせですが、これは『推奨度』といわれる分類です。

要するに『やった方がいいのか?』それとも『やらない方がいいのか?』をガイドライン作成者(専門家)が規定しているものが『推奨度』です。

それぞれの意味合いですが、

 A.行うよう強く勧める
 (少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)


 B.行うよう勧める
 (少なくとも 1 つ以上の有効性を示す質の劣るレベル II か良質のレベル III,あるいは非常に良質の IV のエビデンスがあること)


 C1.行ってもよい
 (質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある)

 C2.行わないほうがよい
 (有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある)
 

D.行うべきではない
 (無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある)

と、それぞれ規定されています。

ご覧のようにA-Dがありますが、Aに近いほど推奨度が高く、Dに近いほど推奨度は低いという事になります。

また、A-C1がポジティブコメント、C2-Dはネガティブコメントになります。

色々なブログやメーカーHPを確認しましたが、CQ1-5は解説されていることが多いです。

CQ6以降は殆ど触れられていないので、本ブログではガイドラインに記載がある治療全てに関して解説をしていこうと思っています。(推奨度C2-Dはやらない方が良いとなっていますので、知ってもしょうがないかと思いますが(笑))

広く平等に情報を載せられるよう頑張っていきます。それが薬剤師である私がブログを書く個性だと思っています。

それでは、今回はここまでとさせていただきます。

引き続きよろしくお願い致します。

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